政治的行動

 

9.平和と安全保障

 

9.0  私たちは平和が戦争のない状態という以上のものを意味することを理解している。平和を希求することは、つねにグリーンの中心テーマであった。紛争の原因は変化しつつある。気候変動の影響、水や食糧、資源をめぐる争いがますます顕著なものになっている。戦争、組織的犯罪、および計画的で大規模な人権の濫用といったものそれぞれの区別が、ますます不明瞭になってきている。2001年以降は「テロとの闘い」もまた安全保障の名の下で人権蹂躙を導いてきた。 補助金に関するWTOルールを特別免除されることで後押しされ、武器売買が盛んになり、グローバル化している。地球規模のネットワークとして、私たちは人権と平和のために活動し、来たるべき地球政府という概念または諸機構を支持し、それらを形成しようとする地域レベルの組織間の結束を強化するために重要な役割を果たさねばならない。

 

グリーンズのメンバーは、

9.1  紛争管理と平和維持のためのグローバルな組織として国連の役割の強化を支持する。その一方で、紛争予防に失敗するとともに、組織的でかつ大規模な人権侵害や大量虐殺が行われている状況下では、国連軍による武力の行使は、それがさらなる人権侵害を防ぐための唯一の手段である場合にのみ、国連の権限の下で実施されるという条件で、その正当性が認められる。ただし、個々の国々はその行使を支持しない、もしくは協力しない権利を有するものとする。

 

9.2  国連内で南の国々により大きな権限を与えるためのキャンペーンを実施する。その際に国連安全保障理事会の拒否権を廃止し、常任理事国の概念を削除するとともに、理事国となる国々の数を増やすよう働きかける。 

 

9.3  国際刑事裁判所を支持する。戦争犯罪においては、集団レイプのような性的暴力が戦争犯罪とみなされるべきであり、紛争期間中の環境犯罪についても同様である。

 

9.4  武器売買を抜本的に削減するため、軍事-産業-金融複合体の力を削減するよう求めるとともに、武器の製造工程を透明化し、軍需産業を潤すヤミ献金を除去するよう求める。

 

9.5  (核、生物兵器および化学兵器、劣化ウラン兵器および対人地雷の全面禁止を含め)国際間の武器売買を制限し、長期間停止させるよう削減を働きかけるとともに、それを国連の管理下に置く。

 

9.6  既存の平和のためのプログラムの強化を支援し、ひとつの「平和という名の文化」 (a culture of peace) を構築するためのあらゆる視点を扱う、新規プログラムを進める。 そのプログラムには、家庭内暴力を含めた暴力の根元の分析や、男女間の相互的尊重という視点を含める。さらにあらゆるレベルにおいて、武力によらない紛争解決に向けてのトレーニングを支援する。

 

9.7  武力衝突に対する国家間ルールを修正し、紛争中に自然資源が十分に保護されるよう求める。

 

9.8  米国の国家ミサイル防衛計画に抗議し、世界全体の非軍備化と非核化に向けて働きかける。