政治的行動
7.食糧と水
7.0 何億人もの人々が依然栄養不良の状態にある。これは食糧が不十分なせいではなく、土地、水、融資および市場に対する不平等な参入機会の存在が原因である。 遺伝子組み替え技術(GMOs)はその解決方法ではない。なぜなら今まさに問題となっているのは、生産ではなく配分の問題だからである。そのうえ、遺伝子組み替え技術は、環境や独立した零細農家、および消費者に対して受け入れ難いリスクをもたらすだけでなく、農業災害を防ぐ私たちの最良の担保となる生物の多様性に対しても同様に、受け入れ難いリスクを生み出す。地上・地下水系の両方において、水不足が深刻化している。貯水機能を備えた森林が破壊されることにより、地すべりや洪水による惨憺たる被害が生じている。その一方で、砂漠化と環境の劣化が急速に拡大している。明るい一面は、有機栽培農業の急成長である。
グリーンズのメンバーは、
7.1 生活の基本条件としての、きれいな水へのアクセスはひとつの基本権であると考え、水資源および水関連インフラ施設の私有化に反対する。
7.2 社会福祉への補助金とは別に、水道事業への補助金を廃止し、水をより効率的に利用できるよう働きかける。
7.3 新鮮な水および地下水源は質・量ともに保持され、適正価格が維持されるよう、さらにこれらの資源が十分に渇水から守られるよう働きかける。
7.4 貯水の安定および河川系の健全性が、最も重要であることを考慮する。そして大型ダムの建設や灌漑計画、貯水機能を持つ森林の破壊を含めた、河川の劣化を食い止めるよう、それらの影響を直接被る人々とともに働きかける。
7.5 気候が終始不安定な砂漠地帯もしくは砂漠周域にある地域コミュニティとともに、土地の劣化を軽減させるよう働きかける。
7.6 砂漠化や森林破壊により深刻な被害を受けてきた国々に代わって、彼らの憂慮の念を示すとともに、まだ同様の被害を受けていない国々に対し、国連砂漠化条約の批准を求める。さらにこの条約を執行させるため、実現可能な必要手段を講じる。
7.7 有機栽培農業を支援し、促進させる。
7.8 遺伝子組み替え作物の商業目的の栽培を、国際規模で禁止するよう呼びかける。
7.9 食品の生産・貯蔵・販売に関して、厳しい諸規制を設けることにより、食の安全を確保するよう働きかける。
7.10 科学研究が倫理的に遂行され、予防原則にもとづいて応用されるよう働きかける。
7.11 耐性の強い、バイオ技術を蓄積した、あらゆる人工化学物質の廃止を要求するとともに、リスクの高い化学物質を、いかなる場合も使用解禁させないよう働きかける。
7.12 動物成長ホルモンの使用を禁止するとともに、動物に対する抗生物質の使用を厳しく規制する管理体制の強化を働きかける。
7.13 あらゆる動物の出産、輸送および屠殺について、人道的な措置が図られるよう働きかけるとともに、動物福祉を保証させる。
7.14 土地の劣化、洪水やその他の環境被害影響が改善され、適切な適応措置の実施が確実に行われるよう働きかける。